本章から基本3大原則に添った戦法として10〜12章で御紹介した矢倉を
セカンドステップとして更に詳しく解説して行きたいと思います
それではまず、その原点と言える戦型から
「図1」までの手順
▲7六歩 ▽8四歩 ▲6八銀 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽6二銀
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「図1」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6 ▽6二銀(71) まで
5手目は▲7七銀として矢倉にする手も有るのは前述しました
「図1」から「図2」までの手順
▲4八銀 ▽8五歩 ▲7七銀 ▽7四歩 ▲7八金 ▽7三銀
▲5八金 ▽6四銀 ▲6七金右 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽同 銀
「図2」
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 金 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=18 ▽同 銀(64) まで
「図1」から▲4八銀とすると▽8五歩から「図2」までのように後手に
速攻されてしまうのです これで悪くなると言う訳では無いのですが
主導権は後手が握る事になります
「図1」から「図3」までの手順
▲5六歩 ▽8五歩 ▲7七銀 ▽7四歩 ▲5八金右 ▽7三銀
▲6七金 ▽6四銀 ▲7九角 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽同 銀
▲4六角
「図3」
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 歩 角 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 金 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 ・ 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=19 ▲4六角(79) まで
「図1」からは▲5六歩とするのが現在最善とされています それでも
「図2」までの速攻に来れば角を転換して「図3」まで無理筋となるのです
「図1」から「図4」までの手順
▲5六歩 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽4二銀 ▲5八金右 ▽3二金
▲7八金 ▽4一玉 ▲6七金右 ▽5二金 ▲6九玉 ▽3三銀
▲3六歩 ▽7四歩 ▲7七銀 ▽4四歩 ▲7九角 ▽3一角
▲2六歩 ▽8五歩 ▲2五歩 ▽4三金右 ▲4六角 ▽6四角
▲3七角 ▽7三角 ▲4六歩 ▽6四歩 ▲5七銀 ▽5三銀
▲1六歩 ▽1四歩 ▲9六歩 ▽9四歩 ▲2六角 ▽3一玉
▲7九玉 ▽8四角 ▲8八玉 ▽2二玉 ▲3七桂 ▽7三桂
▲4五歩 ▽6五歩 ▲2九飛 ▽8一飛 ▲4九飛 ▽6一飛
「図4」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v飛 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
| ・ ・v桂 ・v銀v金v銀v歩 ・|三
|v歩v角v歩 ・v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・v歩 ・ 歩 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 角 歩|六
| ・ 歩 銀 金 銀 ・ 桂 ・ ・|七
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=54 ▽6一飛(81) まで
この「図4」が矢倉の原点と言える局面なのです 手順中先後共に角交換
するのは手損となります 共に金銀4枚の総矢倉と呼ばれる堅陣を築き
全くの同型となりました この局面は千日手と言うのが結論で常識とされて
いるのです これを先手が避ける所から様々な戦型が生まれるのですが
本当に攻め込んで行く事は出来ない物なのでしょうか 次章からそれを
検証して行きたいと思います