若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】8 中飛車戦法(原始型)
投稿日: 2005/03/03(Thu) 14:07
投稿者千鳥銀

序盤の形5の振り飛車の中で 飛車を先手なら5八 後手なら5二に
振る形を”中飛車(なかびしゃ)戦法”と呼びます

今回は1手目でいきなり飛車を振ると言う 基本の6パターンからは
外れる原始中飛車と呼ばれる 初心者向きの中飛車を見て頂くとしましょう

「図1」までの手順

▲5八飛    ▽3四歩    ▲5六歩    ▽5四歩    ▲6八銀    ▽6二銀
▲5七銀    ▽4二銀    ▲6六銀    ▽5三銀左  ▲5五歩    ▽同 歩
▲同 銀    ▽5四歩    ▲同 銀    ▽同 銀    ▲同 飛    ▽5三銀打
▲5八飛    ▽4二玉

「図1」
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・v玉 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v銀v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩二 
手数=20  ▽4二玉(51)  まで

▲5八飛と振った後 前回の棒銀と同じく銀が飛車先に出て行き 
後手も中央を守りに出た結果 銀がぶつかり合って「図1」となりました
この局面も先手の必勝となっています

「図1」から「図2」までの手順

▲5四歩    ▽4四銀    ▲5三銀    ▽同銀引  ▲同歩成    ▽同 銀    
▲5四歩    ▽6二銀    ▲5三銀    ▽同 銀  ▲同歩成

「図2」
後手の持駒:銀二 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v玉 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 とv歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 
手数=31  ▲同 歩成(54)  まで

▲5四歩から5三に銀を打って行き 以下「図2」まで見事5筋を破って
先手の必勝となりました この例のように歩の上に駒を打ちこんで行く手筋は
俗に”重い手”と言われ 上手く行かない事も有るのですが 
▲5三銀打が王手なので ▽5二歩打と受ける事がが出来ず成立しています

1手目に▲5八飛(後手なら▽5二飛)と回ったり 先に▲5六歩(5四歩)
と突いてから2手目に中飛車にすると言う手は 前回の棒銀同様に
初心者専用だったのですが 最近はプロでも指されるようになりました

無論この例のように角道も開けず 単純に銀を繰り出して行く形では無く
戦型としては全く違いますし ▲7六歩から同じ戦型に持って行く事の方が
多いのは確かですが 昔なら、ほとんど有り得なかった事です 
そのプロ間で指される新型中飛車の紹介は いずれまたと言う事で

今回の原始中飛車と前回の相掛り棒銀は 将棋を覚えたばかりの初心者の頃
誰でも必ずと言って良い程 指したり逆に指された事が有る戦法です
頭の丸い(前に進めない)角を狙う棒銀 最終目標の玉を最初から狙う中飛車
どちらも理に適い尚且つ 狙いが分かり易いのが人気の戦法です


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