若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】93 早繰り銀戦法[1]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 18:26
投稿者千鳥銀

前章までの角換り棒銀に対して、大きな効果を上げていた早繰り銀戦法の
詳細を御紹介します

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽8四歩    ▲2六歩    ▽3二金    ▲2五歩    ▽8五歩
▲7七角    ▽3四歩    ▲8八銀    ▽7七角成  ▲同 銀    ▽2二銀
▲7八金    ▽3三銀    ▲3八銀    ▽7二銀    ▲3六歩    ▽7四歩
▲3七銀    ▽7三銀    ▲1六歩    ▽9四歩

「図1」
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 銀 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=22  ▽9四歩(93)  まで

「図1」は(角換りパターン1)から互いに早繰り銀模様に進んだ局面です
▲3六歩から▲3七銀に▽7四歩から▽7三銀と、先手後手共に早繰り銀を
目指します この形では▽1五角と打つ王手飛車の筋を消しておかないと
▲2四歩から銀交換をする事が出来ませんので、▲1六歩が必要となります
王手飛車の筋を消すには他に▲6八玉も考えられますが それですと後手に
▽8三銀と棒銀にされて玉に当りがきつくなり▲3六歩から▲3七銀としても
前章までの解説と違い▲6八玉型が思わしく無い変化を生む事になる為
指されなくなりました 後手も▽4二玉は危険なので▽9四歩と突きます

「図1」から「図2」までの手順

▲4六銀    ▽9五歩    ▲3五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽8六歩
▲同 歩    ▽8五歩    ▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽同 銀
▲同 飛    ▽2三歩    ▲2八飛    ▽8六歩    ▲8四歩    ▽同 銀
▲4五角    ▽7三銀    ▲8三歩    ▽同 飛    ▲2三角成  ▽同 金
▲同飛成    ▽8七歩成  ▲2一龍    ▽6二玉

「図2」
後手の持駒:角二 銀 歩三 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ 龍v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・v飛v銀v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩vと 銀 歩 歩 歩 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 銀 桂 歩二 
手数=50  ▽6二玉(51)  まで

先手の▲4六銀に対して▽6四銀と上がらずに▽9五歩と突き越し7三銀型で
待機するのが、対棒銀と同様に後手側の有力な対抗手段です これに▲3五歩
と仕掛けますが、▽8六歩から▽8五歩と十字飛車を狙う継ぎ歩の反撃が
この形には有ります まず▽8六歩に▲同銀は▽5五角が有るので▽同歩の
一手ですが、次の▽8五歩に▲同歩と取るのは▽同飛で3五の銀取りと
▽8九飛成が受からず先手不利となります
そこで▲2四歩と攻め合いに行きますが、以下▲8四歩で▽同飛なら▲6六角
と言う狙いも▽同銀と取られ、やはり7三の銀が8四に利いて「図2」では
後手の攻めのスピードが勝り勝勢となっています

手順中▲8四歩 ▽同銀に▲5五角と打つのは▽7三角と受けられて手に
なりません また▲4五角に▽7三銀の時に▲8八歩と受けるのは▽4四角で
▲6三角成には▽5四銀 ▽2三角成には▽2七歩から▽2六歩と飛先を
押えられ、やはり先手不利となります「図3」

「図3」
後手の持駒:銀 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v銀v歩v歩v歩 ・ 馬v歩|三
| ・ ・v歩 ・ ・v角 ・ ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・v歩 歩|六
| 歩 ・ 銀 歩 歩 歩 ・ 飛 ・|七
| ・ 歩 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩三 
手数=48  ▽2六歩打  まで

解説が長くなりましたが、この辺りは一番大事な所で手抜き出来ないので
是非、盤上に並べるなどして見て頂きたいと思います
後手の▽9五歩突き越し▽7三銀型に▲3五歩と仕掛けるのは危険です
やはり▽6四銀と上がるのを待ってから仕掛ける方が得策と言えます


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