前章に引き続き、向かい飛車と中飛車の対抗型を解説します
「図1」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v飛 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・ ・v歩v角v歩 ・|三
|v歩 ・ ・v歩v銀 ・v歩 ・v歩|四
| ・ 歩 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ 角 銀 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=31 ▲9六歩(97) まで
「図1」は前章「図4」と同一局面、向かい飛車対中飛車の持久戦模様です
「図1」から「図2」までの手順
▽5一金左 ▲4六歩 ▽6二金左 ▲3六歩 ▽6三金 ▲4七金
▽4四歩 ▲3七桂
「図2」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v飛 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v金 ・ ・v角v歩 ・|三
|v歩 ・ ・v歩v銀v歩v歩 ・v歩|四
| ・ 歩 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ 角 銀 歩 金 桂 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=39 ▲3七桂(29) まで
「図2」まで高美濃の好形に組んだ先手陣には隙が無く、後手の5筋の位と
先手の7筋の位を比べて見た場合に先手の位の方が、相手の玉に対する
影響力から、よりポイントが高いと言えます
「図1」から「図3」までの手順
▽5一金左 ▲4六歩 ▽6二金左 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛
▽8三歩 ▲8六飛 ▽6三金 ▲7六銀 ▽4四歩 ▲8五銀
▽4五歩 ▲9四銀 ▽4六歩 ▲9五歩 ▽4五銀 ▲6五歩
▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 銀 ▲6四歩 ▽6二金引 ▲3三角成
▽同 桂 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲8三歩 ▽同 銀 ▲同銀成
▽同 玉 ▲5六飛 ▽同 飛 ▲6五角
「図3」
後手の持駒:飛 角 銀 歩四
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・v玉v歩 ・ ・ ・v桂v歩 ・|三
| ・v歩 ・ 歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| 歩 ・ 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・v飛v歩 ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀二 歩二
手数=65 ▲6五角打 まで
8筋の歩交換の後、銀を繰り出し▲9四銀と端を攻めるのも「図1」からの
有力手段です ▲9四銀に▽同香は▲9五歩で端から一方的に攻められて
敗勢となるので、▽4六歩の取り込みから▽4五銀で攻め合いに出ますが
やはり玉の響きに大きな違いが有り「図3」までは一例ですが、中飛車側に
思わしく無い結果となります
最後に後手が▽5四歩から、いきなりゴキゲン中飛車模様に来た場合の
先手の対抗策を見て頂きます
「図4」までの手順
▲7六歩 ▽5四歩 ▲7七角 ▽5二飛 ▲8八飛 ▽5五歩
▲4八玉 ▽5六歩 ▲同 歩 ▽同 飛 ▲5八飛 ▽同飛成
▲同金左
「図4」
後手の持駒:飛 歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 歩 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩
手数=13 ▲同 金(69) まで
後手が角道を開けず中飛車に振って来た時に、これを相振り飛車で迎え撃つと
言った場合は3手目に▲7七角と上がり▽5二飛に▲8八飛と振れば大丈夫です
以下、5筋から歩交換に来れば「図4」まで飛車交換に持ち込み115章の
「図2」と同じく手得で先手が指しやすくなります
115章から先手の向かい飛車に四間飛車、そして中飛車で後手が対抗した時の
変化を御紹介しましたが、相振り飛車に限っては相手玉に対する攻撃力が
向かい飛車が一番強力で作戦勝ちを狙えるように思えます