矢倉 後手超急戦棒銀[1]


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 本章では先手の矢倉模様に後手が一直線に棒銀を繰り出して来る超急戦策を御紹介致します。 122章でも先手の駒組み手順によっては早繰り銀での急戦が有るのを見て頂きましたが、 それから比べると破壊力が全く違い、対抗法を知らないと一気に敗勢となるので、本格的な戦型を御紹介する前に解説しておきます。

「図1」までの手順

▲7六歩 ▽8四歩 ▲6八銀 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽8五歩
▲7七銀 ▽7二銀



「図1」


 ▲6八銀から▲6六歩と矢倉を思わせる先手の手順に▽8五歩と突いて先手が▲7七銀と、 はっきり矢倉模様にしたのを見てから▽7二銀とします。 矢倉には▽6二銀が普通の形ですので この▽7二銀は明らかに▽8三銀から棒銀に来る事を明示した手です。 これには先手も▲4八銀などと指している暇は有りません。 迎え撃つ体勢を整える必要が有るのです。

「図1」から「図2」までの手順

▲7八金 ▽8三銀 ▲5八金 ▽8四銀 ▲7九角
▽6四歩 ▲6七金右


「図2」


 ▽8三銀から繰り出されて来る棒銀に対して「図2」まで素早く矢倉を組み上げる事が出来ました。 これで▽9五銀と出られても▲6八角とすればピッタリ受かるので心配無いように見えますが。

「図2」から「図3」までの手順

▽6五歩 ▲同 歩 ▽9五銀 ▲6八角
▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 銀 ▲同 銀
▽9九角成


「図3」

 ▽6四歩と直前に突いた手が、実は後手の強烈な狙い筋の下準備でした。 ▽6五歩 ▲同歩としてから▽9五銀で以下「図3」まで角が成り込んで後手が優勢となりました。 この手順はプロの対局にも現れた物で単純ですが、意外に防ぎ難い急戦策なのです。 ▽6五歩を取らずに▲6八角としても、▽9五銀 ▲9六歩 ▽8六歩 ▲同歩 ▽6六歩と多少手順が変わっても、 以下ほとんど「図3」と同じ結果になります。

「図1」から「図4」までの手順

▲5六歩 ▽8三銀 ▲7八金 ▽8四銀
▲7九角 ▽6四歩 ▲6八角

「図4」

 ▲5六歩から「図4」まで先手の形が少し変わりましたが、寧ろ「図2」の形の方が堅固に思われるうえに、 ▽6五歩から▽9五銀とされると「図3」とあまり結果に違いは無いように見えます。 しかしこの僅かな違いが決定的な差となって現れるのです。その先手の対抗策は次章で。




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