若 葉 亭
[トップに戻る] [記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル 【戦法図鑑】204 先手の藤井システム[4]
投稿日: 2016/01/20(Wed) 00:58
投稿者千鳥銀

引き続き本章でも先手藤井システム▲4七銀型の解説をします。

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 銀 桂 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=29  ▲4七銀  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、先手が▲4七銀と上がった所です。

「図1」から「図2」までの手順

▽7四歩    ▲2五桂    ▽4二角    ▲4五歩    ▽8六歩    ▲同 歩
▽2四歩    ▲6四歩    ▽同 歩    ▲4四歩    ▽同 銀    ▲4五歩
▽5五銀    ▲5六歩    ▽2五歩    ▲5五歩    ▽7三桂    ▲3五歩
▽6五桂    ▲6六角    ▽8六飛    ▲8八歩

「図2」

後手の持駒:桂 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・v桂 歩 歩 歩v歩 歩|五
| ・v飛 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ ・ 銀 ・ 銀 ・ 歩 ・|七
| ・ 歩 ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 
手数=51  ▲8八歩  まで

前章「図4」までの手順では▲2五桂と跳ねられた時に▽5一角から▽7三角と
反撃を狙いましたが、▲2五桂に▽4二角と引いて6筋に利かせ再度の▲4五歩に
▽5五銀と出て、この銀を犠牲に2五の桂を取り切り▽7三桂から▽6五桂と
活用して来る手段が有ります。しかし以下▲8八歩となった「図2」では難しい
局面とは言え先手の玉は中央に纏まっているのに比べ、後手陣は薄く
勝ちにくい形勢と言えます。

「図1」から「図3」までの手順

▽2四歩    ▲2六歩    ▽1二香    ▲2五歩    ▽1一玉    ▲2四歩
▽2二銀    ▲5六銀左  ▽2四角    ▲4五歩    ▽2三歩

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩v角 ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=40  △2三歩  まで

▲4七銀と先手が藤井システムの攻撃型を組んだ時に▽2四歩で▲2五桂と
跳ねられる手を防ぐのが、知らないと指しづらい手ですが現在最も有力な
手段となっています。先手は当然▲2六歩から▲2五歩と仕掛けて来ますが
かまわず▽1二香から▽1一玉と穴熊に入り▲2四歩と取り込まれても
▽2二銀とハッチを閉め▽以下2三歩まで蓋をして穴熊が完成となります。

「図3」から「図4」までの手順


▲3五歩    ▽同 角    ▲4八金上  ▽4五歩    ▲同 銀    ▽4四歩
▲3三歩

「図4」

後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 銀v角 ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 金 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=47  ▲3三歩  まで

「図3」からは難解でいろいろ指し方は有りますが、▲3五歩の突き捨てから
「図4」の▲3三歩は見事に技有りで、これに後手がどう応じても先手が優勢です。

「図3」から「図5」までの手順

▲3五歩    ▽同 角    ▲4八金上  ▽7四歩    ▲6四歩    ▽同 歩
▲3六銀    ▽8六歩    ▲同 歩    ▽2四角    ▲4四歩    ▽同 銀
▲1四歩    ▽同 歩    ▲1三歩    ▽同 香    ▲1五歩    ▽同 歩
▲1四歩    ▽同 香    ▲2五銀    ▽5五歩    ▲4七銀    ▽4六歩
▲3八銀    ▽7五歩

「図5」

後手の持駒:歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v金 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・v歩 ・v銀v歩v角v香|四
| ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・ 銀v歩|五
| ・ 歩 歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 ・ 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 金 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=66  △7五歩  まで

▲3五歩 ▽同角に一旦桂が跳ねた後の王手の筋を消して▲4八金上に▽4五歩と
不用意に取るのは先手の術中に嵌るので▽7四歩と攻勢を見せ、先手も後手の玉頭である
1筋の端攻めと攻め合いとなりますが、▽7五歩と突いた局面は難解ながら後手の
指し易い形勢と言えます。


- 関連一覧ツリー (▼ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
タイトル
メッセージ   図表モード 手動改行 強制改行  
参照先−(入力禁止です)
暗証キー (英数字で8文字以内)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー