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タイトル【戦法図鑑】210 ミレニアム[3]
記事No361   [関連記事]
投稿日: 2017/09/19(Tue) 21:05
投稿者千鳥銀
穴熊より攻撃のバリエーションに乏しいミレニアムは千日手になり易いのですが
逆に言えば後手番で採用すれば有力な策と言えます。先手側としては千日手を
如何に回避出来るか、出来る策が有るかが問題となります。

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽8四歩    ▲6八飛    ▽6二銀
▲1六歩    ▽5四歩    ▲3八銀    ▽4二玉    ▲1五歩    ▽3二玉
▲7八銀    ▽5二金右  ▲6七銀    ▽8五歩    ▲7七角    ▽3三角
▲4六歩    ▽4二角    ▲8八飛    ▽4四歩    ▲5八金左  ▽4三金
▲4八玉    ▽3三桂    ▲3九玉    ▽7四歩    ▲3六歩    ▽2一玉
▲4七金    ▽3二金

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v玉v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・v角v金 ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v金v桂v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 金 ・ 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 玉 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=32  △3二金  まで

先手が四間飛車から後手の穴熊模様に藤井システムを狙い▲1五歩と突き越し
▲4六歩とシステムに必要な手を指したのに対し、早々と▽4二角と引き▲8八飛を
強要して「図1」まで後手がミレニアムを志向して駒組みが進みます。

「図1」から「図2」までの手順

▲2六歩    ▽9四歩    ▲2八玉    ▽7三桂    ▲5六歩    ▽9五歩
▲2七銀    ▽5一銀    ▲3八金    ▽6四角    ▲3七桂    ▽4二銀右
▲5九角    ▽5三角    ▲5八銀    ▽2二銀    ▲5七銀    ▽3一銀右

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v銀v玉v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂v歩v角v金v桂v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
|v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩 ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 銀 金 桂 銀 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 角 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=50  △3一銀右  まで

「図1」から漠然と玉を固め合うと、▽7三桂から▽6四角で先手の玉を牽制し
▲3七桂と跳ねさせて「図2」では互いに手の出し難い将棋となり、千日手歓迎の
後手の策に嵌まる事になってしまいます。

「図1」から「図3」までの手順

▲5六歩    ▽7三桂    ▲5九角    ▽5三角    ▲2八玉    ▽5一銀
▲1八香    ▽4二銀右  ▲1九玉    ▽2二銀    ▲3七銀    ▽3一銀右
▲2八銀    ▽9四歩    ▲3九金    ▽6四歩    ▲9六歩    ▽6二飛
▲4八角

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v銀v玉v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂 ・v角v金v桂v歩v歩|三
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 銀 ・ 金 ・ 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ 角 ・ 銀 香|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ 金 桂 玉|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=51  ▲4八角  まで

「図1」から▽7三桂に▲5九角と引き、▽6四角には▲6五歩と突けるようにし
▲3七銀から▲2八銀と穴熊に組み替えるのが、後手のミレニアムに対して有力な
対策になります。序盤に突いた▲1五歩が穴熊をより深い玉形にしていて次に
▲5八飛と5筋を狙って行けば先手が指し易い形勢となります。

「図1」から「図4」までの手順

▲2六歩    ▽7三桂    ▲5六銀    ▽9四歩    ▲2八玉    ▽5一銀
▲2七銀    ▽5三角    ▲3八金    ▽9五歩    ▲1八香    ▽4二銀右
▲1九玉    ▽2二銀    ▲2八金    ▽3一銀右  ▲3七金寄  ▽2四歩
▲3八金引  ▽6四角    ▲4七銀    ▽4二角    ▲5九角    ▽6四歩
▲7七桂    ▽6二飛    ▲3七角

「図4」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v銀v玉v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・v角v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂 ・ ・v金v桂 ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・|四
|v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 ・|六
| 歩 歩 桂 ・ 歩 銀 角 銀 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 金 金 香|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 玉|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=59  ▲3七角  まで

「図1」からは▲5六銀で▽6四角を牽制し、銀冠から穴熊に組み替えるのも有力です。
「図4」までは一例ですが後手ミレニアムに対して一つの千日手打開策と言えます。


「図5」までの手順

▲7六歩    ▽8四歩    ▲6六歩    ▽6二銀    ▲1六歩    ▽1四歩
▲6八飛    ▽5四歩    ▲3八銀    ▽3二銀    ▲7七角    ▽3一角
▲4八玉    ▽5三角    ▲3九玉    ▽4二玉    ▲5八金左  ▽3一玉
▲7八銀    ▽2二玉    ▲6七銀    ▽8五歩    ▲2八玉    ▽5二金右
▲4六歩    ▽7四歩

「図5」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀v金 ・v銀v玉 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v角v歩v歩v歩 ・|三
| ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・ ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 銀 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=26  △7四歩  まで

先手の藤井システムを封じる手段として、角道を開けず引き角にして玉を固める
「図5」の飯島流引き角戦法も有りますが、これについてはまた別な章でご紹介
する事にしてミレニアム編は一応これで終了します。

タイトル【戦法図鑑】209 ミレニアム[2]
記事No360   [関連記事]
投稿日: 2017/09/19(Tue) 21:00
投稿者千鳥銀
本章から本流と言える▲6七金型(▽4三金型)のミレニアムの解説をします。

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲6八玉    ▽9四歩    ▲7八玉    ▽7二銀    ▲5六歩    ▽3二銀
▲5八金右  ▽4三銀    ▲7七角    ▽6四歩    ▲2五歩    ▽3三角
▲6八角

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 玉 角 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=19  ▲6八角  まで

▲7七角と上がりすぐに▲6八角と引き、後手の2筋を早々と狙って後手に
▽2二飛を強要する所から始まるのは、串カツと似た動きになります。

「図1」から「図2」までの手順

▽2二飛    ▲6六歩    ▽5二金左  ▲6七金    ▽7四歩    ▲3六歩
▽7三桂    ▲7七桂    ▽6二玉    ▲8九玉    ▽7一玉    ▲7八金
▽6三金    ▲1六歩    ▽1四歩    ▲3七桂    ▽8四歩    ▲5九銀
▽8一玉    ▲9六歩    ▽8三銀    ▲4六角    ▽7二金    ▲6八銀右
▽5四歩    ▲8六歩    ▽5二銀    ▲8八銀    ▽5三銀    ▲7九銀右
▽6二銀    ▲6八角    ▽7一銀    ▲4六歩    ▽4二飛    ▲2九飛
▽8二玉    ▲4九飛

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v銀 ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v金 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・v銀v桂v金 ・ ・v角v歩 ・|三
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ 桂 金 ・ ・ 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 角 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 玉 銀 ・ ・ 飛 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=57  ▲4九飛  まで

▽6二玉か▽5二金右のどちらかが入っていない局面で▲6八角と引き角で▲2四歩を
狙われた場合は▲2四歩と仕掛けられて困る事になるのは、今まで引き角系の解説で
ご紹介した通りで、この早い時期だと後手も▽2二飛と受けざるを得ません。
以下▽7三桂に▲7七桂と藤井システムの速攻を抑えつつ、8九の位置を開けるのが
ミレニアムの序盤ですが、今回は▲6七金とその桂頭と5筋を強化してから跳ねる所が
トーチカ型との違いになります。但しトーチカより固さでは劣る囲いとなりますが。
以下後手も先手の角筋に玉が入らないように、慎重に駒組みを進め先手もミレニアムを
完成させ「図2」となりますが、この局面ではいつでも▲4五歩と開戦する権利を有する
先手が指し易く作戦勝ちと言えます。

「図1」から「図3」までの手順

▽2二飛    ▲6六歩    ▽9五歩    ▲6七金    ▽5二金左  ▲7七桂
▽6二玉    ▲8九玉    ▽7一玉    ▲7八金    ▽8二玉    ▲3六歩
▽4五歩    ▲1六歩    ▽6三金    ▲3七桂    ▽5四銀    ▲5七角
▽7四歩    ▲5九銀    ▽8四歩    ▲6八銀右  ▽7三桂    ▲8八銀
▽8三銀    ▲8六歩    ▽7二金    ▲7九銀右  ▽1四歩

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v金 ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・v銀v桂v金v歩 ・v角v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩v銀 ・v歩 ・v歩|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 ・ 桂 金 角 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 玉 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=48  △1四歩  まで

▲6六歩に▽9五歩と9筋を突き越し、終盤▽9四桂などの筋を作り▽5四銀と攻めの
形を作りながら▲4六角出も消して「図3」となりますが、この形から千日手になる
可能性が高くこれを先手が打開出来るかどうかが課題です。

「図3」から「図4」までの手順

▲2六飛    ▽4四角    ▲2九飛    ▽3三角    ▲3五歩    ▽同 歩
▲同 角    ▽3二飛    ▲3四歩    ▽5一角    ▲4四角    ▽3四飛
▲1一角成  ▽3七飛成  ▲5五歩    ▽3八龍    ▲2六飛    ▽4三銀
▲2一馬    ▽3二歩

「図4」

後手の持駒:桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・v角 ・ ・ 馬 ・|一
| ・v玉v金 ・ ・ ・v歩 ・ ・|二
| ・v銀v桂v金v歩v銀 ・v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩 ・ ・ ・ ・v歩|四
|v歩 ・ ・ ・ 歩v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ 飛 歩|六
| 歩 ・ 桂 金 ・ 歩 ・ ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・v龍 ・ ・|八
| 香 玉 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香 
手数=68  △3二歩  まで

実戦では▲2六飛 ▽4四角 ▲2九飛 ▽3三角以下、千日手になった局が有りましたが
本当に打開は出来ないのか。▲2九飛と手順に飛車の位置を変え桂を取られた時に飛車に
当たらないようにしてから▽3三角に、▲3五歩と仕掛ける手が有り有力ですが「図4」では
やはり▽9四桂が有り先手も大変な局面です。端を突き越されている状況では無理に
打開する局面でも無いかも知れません。

「図3」から「図5」までの手順

▲2六飛    ▽4四角    ▲2九飛    ▽3三角    ▲2七飛    ▽6二金引
▲3五歩    ▽4四角    ▲2四歩    ▽同 歩    ▲3四歩    ▽3六歩
▲2四飛    ▽3七歩成  ▲2二飛成  ▽同 角    ▲2四角    ▽1三角

「図5」

後手の持駒:飛 桂 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v金v金 ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・v銀v桂 ・v歩 ・ ・ ・v角|三
| ・v歩v歩v歩v銀 ・ 歩 角v歩|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 歩 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 桂 金 ・ 歩vと ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 玉 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩二 
手数=66  △1三角  まで

▲2九飛 ▽3三角に▲2七飛と桂にヒモをつけ、ダイレクトに桂を取られるのを防ぐ手段も
考えられますが、▽6二金引きと形を乱さず手待ちをされると仕掛けは難しく、▲3五歩から
仕掛けても「図5」まで後手陣が広く、やはり▽9四桂が有り先手難局です。先手の玉形が
穴熊なら有望な局面なのですが。またどこかで▲9六歩と突く事が出来れば違って來るので
いずれにしても千日手打開が先手の課題と言えます。

タイトル 【戦法図鑑】208 ミレニアム[1]
記事No359   [関連記事]
投稿日: 2017/09/19(Tue) 20:52
投稿者千鳥銀
本章から三浦弘行九段が升田幸三賞を受賞し、一時は対藤井システムの主力と
なっていたミレニアム囲い、他にトーチカ、かまぼことも呼ばれていた
戦型について解説します。

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲6八玉    ▽9四歩    ▲7八玉    ▽7二銀    ▲5六歩    ▽3二銀
▲5八金右  ▽4三銀    ▲2五歩    ▽3三角    ▲3六歩    ▽6二玉
▲6六角

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v銀v玉 ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 角 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ ・ 玉 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=19  ▲6六角  まで

「図1」はミレニアムの出だし独特の角の序盤からの動きとなります。
この角出は他に角田流の端攻めや、振り飛車穴熊に対する地下鉄飛車など
本当に一部の戦型でしか現れません。


「図1」から「図2」までの手順

▽5二金左  ▲7七桂    ▽7一玉    ▲6八金寄  ▽5四銀    ▲3七桂
▽6四歩    ▲8九玉    ▽7四歩    ▲8八銀    ▽8二玉    ▲7九金
▽6三銀引  ▲7八金寄  ▽9五歩    ▲1六歩    ▽7三桂    ▲5九銀    
▽5四歩    ▲6八銀    ▽6五歩    ▲5七角    ▽4五歩

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂v銀 ・ ・v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 桂 歩 角 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=42  △4五歩  まで

▲7七桂 ▲3七桂と両方の桂を上がり、6六に上がった角を5四の銀で
狙われないようにし、藤井システムのような後手側の角筋からの攻撃を
▲8九玉とこちら側に避けて囲うのがミレニアムです。
角筋に玉が居なく端攻めに対して、穴熊や串カツよりも影響が少なくなり
後手も急な仕掛けは無いので▽6三銀とダイヤモンド美濃に組み替え、
その間先手も▲1六歩と後手の▽1五角を消す俗にいう”居飛車の税金”から
▲5九銀 ▲6八銀とミレニアムを完成します。この形のミレニアムは他に
トーチカとも呼ばれます。後手も▽6五歩と角を追い▽4五歩として自然な
駒組みとなった「図2」では互いに十分に見えますが、既に先手の術中に
嵌まっていて、このダイヤモンド美濃に固める策は思わしく無いのです。

「図2」から「図3」までの手順

▲2四歩    ▽同 歩    ▲2六飛    ▽4三飛    ▲3五歩    ▽同 歩
▲同 角    ▽7五歩    ▲3四歩    ▽2二角    ▲7五歩    ▽7六歩
▲2四飛    ▽2三歩    ▲2六飛    ▽7七歩成  ▲同銀右    ▽8五桂
▲7六銀    ▽9七桂成  ▲同 銀    ▽9六歩    ▲8六銀    ▽9七歩成
▲同 香    ▽同香成    ▲同 銀    ▽7七香    ▲8六銀

「図3」

後手の持駒:桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金 ・ ・v角 ・|二
| ・v歩 ・v銀 ・v飛 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・ ・|四
| ・ ・ 歩v歩 ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ 銀 銀 ・ 歩 ・ ・ 飛 歩|六
| ・ 歩v香 歩 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香 歩四 
手数=71  ▲8六銀  まで

玉が互角以上の固さが確保出来る場合は引き角系は、かなり強引な攻めも
成立する事が多く、この場合でも▲2四歩から一旦▲2六飛と慎重な手順で
仕掛ける手が有ります。これに1歩を得た後手が▽7五歩と先手の弱点の
桂頭を狙い反撃が決まりそうに見えますが、▽8五桂に▲7六銀と真っ直ぐ
避けるのが好手で以下、「図3」では後手のこれ以上の攻めは難しく先手優勢です。
もし先手の玉形が前章の串カツだった場合、▽4二角から▽9六歩 ▲同歩に
▽9七歩と玉頭を反撃して後手が有利になります。そう言う意味で串カツより
このミレニアム低空バージョンの方が優秀と言えます。

「図1」から「図4」までの手順

▽7一玉    ▲7七桂    ▽8二玉    ▲8八銀    ▽5四歩    ▲3七桂
▽5二金左  ▲6八金寄  ▽6四歩    ▲8九玉    ▽6三金    ▲7九金
▽7四歩    ▲7八金寄  ▽7三桂    ▲1六歩    ▽5二飛    ▲5九銀
▽6五歩    ▲5七角    ▽5五歩

「図4」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v飛 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂v金 ・v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 桂 歩 角 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 玉 金 ・ 銀 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=40  △5五歩  まで

この低空バージョンのミレニアムには玉側の桂頭以外に、角頭が弱いと言う点が
有りそこを狙って▽7三桂から▽5二飛と中飛車に振り直し中央から反撃と言う
手段が有効になります。▲1六歩と突く手で▲5九銀と行くのは一旦▽1五角を
利かせてから▽5二飛と回られます。また「図4」で▲2四歩と突いても構わず
▽5六歩と取り込み後手優勢となります。
ミレニアム低空バージョンは藤井システムを避け、穴熊に準ずる堅陣が得られ
優秀な戦法では有るのですが、藤井システム以外だと初めからツノ銀中飛車などで
中央を狙われ上手く行かない場合も多い為、採用されなくなりました。
ただ形に拠っては有効な囲い方です。次章ではミレニアム▲6七金型(▽4三金型}を
解説します。

タイトル一応【戦法図鑑】続編をUPしました
記事No358   [関連記事]
投稿日: 2017/01/18(Wed) 20:29
投稿者千鳥銀
千鳥銀です。本当に遅筆で申し訳有りませんが【戦法図鑑】の
続編をUPしました。以下構想自体はとっくに出来ているのですが
いろいろ諸事情も有って、途中までをUPします。
纏まり次第208章以上もUPして行きます。宜しくお願いします。

タイトル【戦法図鑑】207 串カツ囲い
記事No357   [関連記事]
投稿日: 2017/01/18(Wed) 20:23
投稿者千鳥銀
本章では藤井システムに拠って簡単に穴熊を目指し難くなった事で生まれた
穴熊に代わる堅陣の一つである串カツ囲いを紹介したいと思います

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲5六歩    ▽7二銀    ▲6八玉    ▽9四歩    ▲7八玉    ▽9五歩
▲5七銀    ▽3二銀    ▲7七角    ▽4三銀    ▲2五歩    ▽3三角
▲6六銀    ▽5四銀    ▲6八角    ▽2二飛    ▲8八玉    ▽4五歩

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v銀 ・v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 銀 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 玉 ・ 角 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=24  △4五歩  まで

先手が▲6六銀からビッグ4を含む最強の堅陣である四枚穴熊を目指すのに
対して後手側もこれを許す訳に行かないので、▽5四銀と牽制をして来ます。
この「図1」から▲9二香と構わず穴熊を目指すと▽6四歩 ▲9九玉に
▽6五銀とされ、困る事になります。

「図1」から「図2」までの手順

▲7八金    ▽6四歩    ▲9八玉    ▽6二玉    ▲8八銀    ▽7一玉
▲5九金    ▽8二玉    ▲6九金    ▽5二金左  ▲7九金寄

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金 ・ ・v飛 ・|二
| ・v歩v歩 ・v歩 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩v銀 ・v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 銀 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| 玉 銀 金 角 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 金 ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=35  ▲7九金寄  まで

▽6四歩に▲9八玉と寄り敵角の睨みから外れます。こうして後手からの
速攻を受けない位置に玉を持って行き以下「図2」まで玉を囲うのが
串カツ囲いです。穴熊の玉と香が入れ替わった形で、下の香が丁度串のように
見え玉と歩を刺し、周りの金銀がカツの衣のように見えると言うのが命名の
理由と言う事です。▲8六歩から▲8七銀そして▲7七銀のように串カツの
ビッグ4を得意としていたアマ強豪もいます。早い時期に玉を藤井システムなど
序盤からの速攻からかわして、穴熊では実現不可能となった▲6六銀形の
囲いを実現すると言う物で。漠然と相対していると自然に振り飛車側が
不利となります。▲玉を端にかわす筋は今まで藤井システムの紹介の中でも
出て来ましたが、これは初めから端玉の形から玉を囲うのを狙いとします。

「図3」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲6八玉    ▽6二玉    ▲7八玉    ▽7二玉    ▲5六歩    ▽3二銀
▲7七角    ▽4三銀    ▲8八玉    ▽8二玉    ▲7八金    ▽3三角
▲2五歩    ▽5二金左  ▲5七銀    ▽5四銀    ▲5五歩    ▽6五銀
▲2六飛    ▽4五歩    ▲9八玉

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉 ・ ・v金v飛 ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・v銀 歩v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|六
| 歩 歩 角 歩 銀 歩 歩 ・ 歩|七
| 玉 ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=27  ▲9八玉  まで

固く囲えると言っても序盤から玉が端に行く事が分かっていれば当然これを
狙い撃ちする策は考えられる訳で、やはりいろいろ手段は生まれます。
プロ間でもこの端の玉を直接序盤から狙い撃ちする手段は指されているので
それらを参考に一例をご紹介します。

「図3」から「図4」までの手順

▽7二銀    ▲5八金    ▽4六歩    ▲同 歩    ▽7六銀    ▲6八角
▽6四歩    ▲3六歩    ▽9四歩    ▲3五歩    ▽同 歩    ▲1六歩
▽9五歩    ▲8八銀    ▽5四歩    ▲2四歩    ▽同 角    ▲5四歩
▽4四飛    ▲2二歩    ▽3三桂    ▲5三歩成  ▽同 金    ▲2一歩成
▽5四飛    ▲2五歩    ▽5六歩    ▲4八銀    ▽4五桂    ▲同 歩
▽3三角    ▲1一と    ▽6五歩    ▲3五角    ▽9六歩    ▲同 歩
▽9七歩    ▲同 銀    ▽9六香    ▲7七歩    ▽9七香成  ▲同 玉
▽6九銀

「図4」

後手の持駒:歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・ と|一
| ・v玉v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・v金 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 角 歩 ・|五
| ・ ・v銀 ・v歩 ・ ・ 飛 歩|六
| 玉 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 銀 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・v銀 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香二 歩二 
手数=70  △6九銀  まで

玉頭銀から▽4六歩と突き捨て、先手の飛車の横利きを遮断してから▽7六銀と
擦り込むのは、振り飛車側の戦術として比較的ポピュラーな手筋ですが端玉を
直接攻める手を絡めて「図4」となった局面は後手の四間飛車側が優勢です。

次の章では一時は、対藤井システムの主流となっていたミレニアムを解説します。

タイトル【戦法図鑑】206 先手の藤井システムVS後手急戦[2]
記事No356   [関連記事]
投稿日: 2017/01/18(Wed) 20:10
投稿者千鳥銀
前章に引き続き先手の藤井システムに後手が急戦を仕掛ける攻防を解説します。

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v玉v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 銀 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=19  ▲7七角  まで

「図1」は前章「図1」と同じ▲1六歩▲4六歩型の先手藤井システム模様の
局面となっています。

「図1」から「図2」までの手順

▽7四歩    ▲4八玉    ▽5五角    ▲4七金    ▽7五歩    ▲同 歩
▽6四銀    ▲5六金    ▽2二角    ▲7八飛    ▽7二飛    ▲5九角
▽5五歩    ▲4五金    ▽5六歩    ▲同 歩    ▽7五銀    ▲5五歩
▽8六歩    ▲同 歩    ▽8八歩    ▲7七桂

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一
| ・ ・v飛 ・v金 ・v玉v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・v銀 ・ 歩 金 ・ ・ ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 桂 銀 ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・v歩 飛 ・ ・ 玉 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ 角 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩三 
手数=41  ▲7七桂  まで

前章「図4」までと同じく▲4七金に▽7五歩と仕掛ける手に▲5六金から
金で後手の攻め駒を牽制、動きを抑えながら駒を捌いて迎え撃ちの体制と
なった「図2」では見事に後手の急戦を受け止める事が出来ました。
以下機を見て▲6五桂と捌いて行く手や、▲3四金と玉頭に迫る手などが
有り先手有望な形勢です。

「図3」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽8四歩    ▲6八飛    ▽6二銀
▲1六歩    ▽4二玉    ▲3八銀    ▽3二玉    ▲7八銀    ▽5四歩
▲6七銀    ▽5二金右  ▲1五歩    ▽5三銀    ▲5八金左  ▽3三角
▲4六歩    ▽8五歩    ▲7七角    ▽7四歩    ▲4八玉    ▽6四銀

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v玉 ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 玉 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=24  △6四銀  まで

「図3」までは普通に▲1五歩と突き越して先手が藤井システム模様に来た時に
後手が一旦▽3三角と穴熊を匂わせる動きで、▲4六歩を誘い▽7四歩から
▽6四銀と右銀急戦に出ると言う、ちょっとトリッキーな手段を取って来た局面です。

「図3」から「図4」までの手順

▲3九玉    ▽7五歩    ▲7八飛    ▽7六歩    ▲同 銀    ▽7二飛
▲6五歩    ▽7七角成  ▲同 飛    ▽5五銀    ▲6七銀    ▽7七飛成
▲同 桂    ▽7六歩    ▲同 銀    ▽7九飛    ▲7一飛    ▽7七飛成
▲6七角    ▽4六銀    ▲7八歩    ▽8八龍    ▲8一飛成  ▽9九龍
▲3四角    ▽5一桂    ▲4七歩    ▽5五銀    ▲9一龍

「図4」

後手の持駒:角 香 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・ ・v桂v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v玉 ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・ 角 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩v銀 ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 歩 ・ 金 ・ 銀 ・ ・|八
|v龍 ・ ・ ・ ・ 金 玉 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香 歩 
手数=53  ▲9一龍  まで

従来の定跡ではこの急戦策の変化で、飛車角総交換の後▽5五銀と出た形は居飛車が
有利と結論づけられていたのですが、藤井九段の新手▲6七角打で以下振り飛車が
指せると逆転する事になりました。▲7八歩で後手の龍を追い▲3四角と敵玉頭に
狙いをつけ角を活用した「図4」では先手優勢な形勢となります。

現在プロ間でも一旦激減した角道を止めるノーマル四間飛車は、また少し指されるように
なって来ましたが、藤井システムは先後共にその殆どが藤井九段ご本人が指されるだけに
なってしまっています。指しこなすのが難しい戦法とは言え居飛穴封じに有力な戦型で
まだ変化も多数有りますが、一応これで終了とします。

タイトル【戦法図鑑】205 先手の藤井システムVS後手急戦[1]
記事No355   [関連記事]
投稿日: 2017/01/18(Wed) 20:03
投稿者千鳥銀
本章では先手の藤井システムの狙いに後手側が急戦に出る攻防を御紹介します。

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽8四歩    ▲6八飛    ▽6二銀
▲1六歩    ▽4二玉    ▲3八銀    ▽3二玉    ▲7八銀    ▽5四歩
▲6七銀    ▽5二金右  ▲5八金左  ▽5三銀    ▲4六歩    ▽8五歩
▲7七角

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一,
| ・v飛 ・ ・v金 ・v玉v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 銀 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=19  ▲7七角  まで

「図1」までは先手が▲1五歩と突き超す一手を▲4六歩に変えて藤井システムの
中央の攻撃態勢を先に整える工夫をした布陣です。これに前章と同様に▽3二金型の
囲いを目指すとどうなるか。

「図1」から「図2」までの手順

▽3三角    ▲3六歩    ▽2二玉    ▲3七桂    ▽4四歩    ▲6五歩
▽4三金    ▲5六銀    ▽3二金    ▲2五桂    ▽4二角    ▲4五歩
▽1二玉    ▲6四歩    ▽同 歩    ▲4四歩    ▽同 銀    ▲4五歩
▽5三銀    ▲1三桂成  ▽同 桂    ▲1五歩

「図2」

後手の持駒:桂 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v角v金 ・v玉|二
|v歩 ・v歩 ・v銀v金 ・v歩v桂|三
| ・ ・ ・v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=41  ▲1五歩  まで

先手の上に端歩の突き越しを後回しにした分、中央の攻勢が早く▲2五桂から素早く
攻勢が取れ、これに後手も▽1二玉と先手の角筋を避けますが4筋を抑えて
▲1三桂成から▲1五歩とした「図2」は先手の指し易い局面と言えます。
これにより▲1五歩と端を突く手は後でも可能な場合も有ると言う事が分かりました。

「図1」から「図3」までの手順

▽7四歩    ▲4八玉    ▽5五角    ▲4七銀    ▽1四歩    ▲3九玉
▽2四歩    ▲3八金    ▽2三玉    ▲2八玉    ▽3二銀

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v銀 ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩v銀v歩 ・v玉 ・|三
| ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩v歩v歩|四
| ・v歩 ・ ・v角 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 角 銀 歩 銀 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=30  △3二銀  まで

一つの工夫が開発されれば、それのまた対策も生まれて来ます。先に後手陣攻撃に
必要な▲4六歩を突いた、この歩を狙って▽5五角と飛び出す手が生じます。
この手に4六の歩を守るには▲4七銀と▲4七金が有ります。玉の横側が空くので
▲4七銀とする手は固いのですが、以下は一例ですが左美濃に組んだ後手陣と比べ
美濃囲い系から外れた先手の玉形が弱く、得な駒組とは言えません。
振り飛車が後手側ならば、手詰まりから千日手と言う作戦が有りますが。

「図1」から「図4」までの手順

▽7四歩    ▲4八玉    ▽5五角    ▲4七金    ▽7五歩    ▲同 歩
▽6四銀    ▲7四歩    ▽8四飛    ▲7八飛    ▽7四飛    ▲6五歩
▽7七角成  ▲同 飛    ▽同飛成    ▲同 桂    ▽5五銀

「図4」

後手の持駒:飛 角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v玉 ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩v銀 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 桂 銀 歩 金 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ 玉 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 角 歩 
手数=36  △5五銀  まで

▲4七金と4六の歩を守った手に▽7五歩と突き捨て、右銀急戦に出る手が有ります。
このような攻めに対して▲7四歩と突き越し、▲7八飛から▲6五歩と振り飛車捌きの
定番とも言える対抗策で迎え撃つのは、残念ながら大捌きの後▽5五銀とした「図4」は
先手の4八の玉が薄く、後手優勢の形勢と言えます。

タイトル【戦法図鑑】続編UPしました
記事No353   [関連記事]
投稿日: 2016/01/20(Wed) 01:25
投稿者千鳥銀
将棋チェスネットの皆様、千鳥銀です。

大変な難産でやっと【戦法図鑑】の続編をUP出来ました。
あまりの更新の無さに2ちゃんねるなどでは作者は死んだんだろうと
書き込まれていました。(苦笑)
それと共に、SKEの鎌田菜月ちゃんと言う子が将棋にかなり嵌っていて
自身のTwitterアカウント上で「将棋を通しSKEの世界へ、SKEを通して
将棋の世界へ、そんな素敵な橋がかけられればなと思います」とツイートして
いて、これを受け私も含め数人の将棋サイト関連等の人間で彼方此方に
ツイート及びリツイートを繰り返し、結果プロの先生の目に止まり
直接彼女にツイートされました。そこで皆様の中でTwitterをされて
いる方が居たら、是非彼女にツイートして下さい。分からなければ私の
アカウントにリツイートして有るので、それをリツイートして彼女の
フォローをお願い出来ればと思います。勿論将棋チェスネットのと言う
ツイートを忘れずに。もしかすると伊藤かりんちゃんに次ぐ二人目の
将棋番組登場となるかも知れませんね。

タイトル【戦法図鑑】204 先手の藤井システム[4]
記事No352   [関連記事]
投稿日: 2016/01/20(Wed) 00:58
投稿者千鳥銀
引き続き本章でも先手藤井システム▲4七銀型の解説をします。

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 銀 桂 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=29  ▲4七銀  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、先手が▲4七銀と上がった所です。

「図1」から「図2」までの手順

▽7四歩    ▲2五桂    ▽4二角    ▲4五歩    ▽8六歩    ▲同 歩
▽2四歩    ▲6四歩    ▽同 歩    ▲4四歩    ▽同 銀    ▲4五歩
▽5五銀    ▲5六歩    ▽2五歩    ▲5五歩    ▽7三桂    ▲3五歩
▽6五桂    ▲6六角    ▽8六飛    ▲8八歩

「図2」

後手の持駒:桂 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・v桂 歩 歩 歩v歩 歩|五
| ・v飛 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ ・ 銀 ・ 銀 ・ 歩 ・|七
| ・ 歩 ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 
手数=51  ▲8八歩  まで

前章「図4」までの手順では▲2五桂と跳ねられた時に▽5一角から▽7三角と
反撃を狙いましたが、▲2五桂に▽4二角と引いて6筋に利かせ再度の▲4五歩に
▽5五銀と出て、この銀を犠牲に2五の桂を取り切り▽7三桂から▽6五桂と
活用して来る手段が有ります。しかし以下▲8八歩となった「図2」では難しい
局面とは言え先手の玉は中央に纏まっているのに比べ、後手陣は薄く
勝ちにくい形勢と言えます。

「図1」から「図3」までの手順

▽2四歩    ▲2六歩    ▽1二香    ▲2五歩    ▽1一玉    ▲2四歩
▽2二銀    ▲5六銀左  ▽2四角    ▲4五歩    ▽2三歩

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩v角 ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=40  △2三歩  まで

▲4七銀と先手が藤井システムの攻撃型を組んだ時に▽2四歩で▲2五桂と
跳ねられる手を防ぐのが、知らないと指しづらい手ですが現在最も有力な
手段となっています。先手は当然▲2六歩から▲2五歩と仕掛けて来ますが
かまわず▽1二香から▽1一玉と穴熊に入り▲2四歩と取り込まれても
▽2二銀とハッチを閉め▽以下2三歩まで蓋をして穴熊が完成となります。

「図3」から「図4」までの手順


▲3五歩    ▽同 角    ▲4八金上  ▽4五歩    ▲同 銀    ▽4四歩
▲3三歩

「図4」

後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 銀v角 ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 金 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=47  ▲3三歩  まで

「図3」からは難解でいろいろ指し方は有りますが、▲3五歩の突き捨てから
「図4」の▲3三歩は見事に技有りで、これに後手がどう応じても先手が優勢です。

「図3」から「図5」までの手順

▲3五歩    ▽同 角    ▲4八金上  ▽7四歩    ▲6四歩    ▽同 歩
▲3六銀    ▽8六歩    ▲同 歩    ▽2四角    ▲4四歩    ▽同 銀
▲1四歩    ▽同 歩    ▲1三歩    ▽同 香    ▲1五歩    ▽同 歩
▲1四歩    ▽同 香    ▲2五銀    ▽5五歩    ▲4七銀    ▽4六歩
▲3八銀    ▽7五歩

「図5」

後手の持駒:歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v金 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・v歩 ・v銀v歩v角v香|四
| ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・ 銀v歩|五
| ・ 歩 歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 ・ 桂 ・ ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 金 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=66  △7五歩  まで

▲3五歩 ▽同角に一旦桂が跳ねた後の王手の筋を消して▲4八金上に▽4五歩と
不用意に取るのは先手の術中に嵌るので▽7四歩と攻勢を見せ、先手も後手の玉頭である
1筋の端攻めと攻め合いとなりますが、▽7五歩と突いた局面は難解ながら後手の
指し易い形勢と言えます。

タイトル【戦法図鑑】203 先手の藤井システム[3]
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投稿日: 2016/01/20(Wed) 00:40
投稿者千鳥銀
本章では先手の藤井システム側が後手の▽3二金型に対して▲5六銀と
出る手とは別な手段を御紹介します。

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽8四歩    ▲6八飛    ▽6二銀
▲1六歩    ▽4二玉    ▲3八銀    ▽3二玉    ▲7八銀    ▽5四歩
▲6七銀    ▽5二金右  ▲1五歩    ▽5三銀    ▲5八金左  ▽3三角
▲4六歩    ▽2二玉    ▲3六歩    ▽4四歩    ▲3七桂    ▽8五歩
▲7七角    ▽4三金    ▲6五歩    ▽3二金    ▲4七銀

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 銀 桂 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=29  ▲4七銀  まで

3八の銀を▲4七に繰り出すと言う初めて見たら、これが四間飛車かと
思わせるような手ですが、これが今では先手の藤井システムの定番とも
言える手段なのです。

「図1」から「図2」までの手順

▽1二香    ▲2五桂    ▽4二角    ▲4五歩    ▽5五歩    ▲4六銀
▽8六歩    ▲同 歩    ▽2四歩    ▲5五銀    ▽2五歩    ▲4四歩
▽3三金寄 ▲5六銀


「図2」

後手の持駒:桂 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・v角v金v玉v香|二
|v歩 ・v歩v歩v銀 ・v金 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 銀 ・ ・v歩 歩|五
| ・ 歩 歩 ・ 銀 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩三 
手数=43  ▲5六銀  まで

まず先手の▲4七銀に後手が▽1二香と穴熊を目指すとどうなるか。
すかさず▲2五桂から▲4五歩と殺到され以下▽2四歩と桂は取れますが
▲5五銀、▲5六銀と二枚の銀を据えた「図2」は先手優勢の局面です。

「図1」から「図3」までの手順

▽4二角   ▲4五歩    ▽1二玉    ▲5六銀左  ▽2二銀    ▲6四歩
▽同 歩   ▲4四歩    ▽同 銀    ▲4六銀    ▽5三角    ▲2五桂 
▽2四歩   ▲4五歩    ▽2五歩    ▲4四歩    ▽同 金    ▲3五歩 
▽4二飛   ▲4五銀打 

「図2」

後手の持駒:桂 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛v金v銀v玉|二
|v歩 ・v歩 ・v角 ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・v歩v歩v金v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 銀 歩v歩 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 銀 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=49  ▲4五銀打  まで

▲4七銀に一手先に▽4二角と引き▲4五歩に▽1二玉と端玉で受ける
手段も有ります。しかしこれも二枚の銀を繰り出し▲2五桂と跳ね
この銀を取られる間に4筋から総攻撃します。後手は▽4二飛と飛車も守備に
加えて応戦しますが▲4五銀打ちと厚くせめて先手優勢となります。

「図1」から「図4」までの手順

▽7四歩    ▲2五桂    ▽5一角    ▲4五歩    ▽7三角    ▲4四歩
▽同 銀    ▲4五歩    ▽3三銀    ▲同桂成    ▽同金寄    ▲4六銀打
▽5五桂    ▲5六歩    ▽4七桂成  ▲同 金    ▽1二玉    ▲2五桂
▽2二銀    ▲3三桂成  ▽同 金    ▲1八飛    ▽5三桂

「図4」

後手の持駒:銀 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀v玉|二
|v歩 ・v角v歩v桂 ・v金v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 ・ 金 ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 
手数=52  △5三桂  まで

ただ受けに回っていては強力な攻撃陣に殺到され後手は支え切れないので
▽7四歩と攻め合いを狙う手も有ります。▲4五歩に▽7三角と覗き先手の
攻めを牽制し今までのように一方的に攻められる事は無いですが
互いに攻め合い金銀交換ごなった後、▽5三桂として攻めは続く物の
形勢は難しく、強く出た割に大した事が有りません。