千 日 亭
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タイトル 女流王座戦二次予選、3対局結果
投稿日: 2018/06/13(Wed) 17:15
投稿者丹善人

女流王座戦二次予選が3局行われ、岩根忍、鈴木環那、山口恵梨子が本戦入りしました。

岩根忍VS山根ことみの対局は117手で先手の岩根忍が勝ち、本戦入りしました。

先手岩根忍三間飛車に後手山根ことみは先に5三に銀を上げて向かい飛車に出ます。
先手も銀を5六に上げて対抗します。この後両者とも囲いに入り、両者とも美濃に
囲います。後手囲い十分となったところで先手は7筋の歩の交換。後手はこれを
利用して囲いに厚みを加えます。

先手は桂馬を上げてここから攻めていく構えですが、後手は5五の位を取り、7筋の
キズを消して銀上がりから押していこうとします。6六の地点を巡って両者の角が
睨み合い、ここで先手は飛車切りでこの地点を破ろうとします。後手は奪ったばかりの
飛車を相手陣に打ち込みますが、ダイアモンド美濃は固く、攻めると言うよりも
攻め駒の角をいじめようという所。先手は攻め駒が少ないけれども、後手の守り駒も
少ないために、駒をうまく使えば一気につぶせると見込んでいるようです。

後手はとにかく邪魔な角ねらいに香車打ち。これを銀を合駒にして止める先手。
この銀を取れば桂馬が跳びだして攻めが加速します。従って後手は取れませんが、
逆に言えばこれで角が使えなくなったも同然となりました。
何とか角を使いたい先手はなけなしの金を投入。打開には成功しましたが、持ち駒を
使い果たしたのは痛く、次の攻撃がありません。

ここで後手からの攻めが開始されます。先手玉正面、歩の突き捨てからの攻めは
厳しく、早逃げしようにも横からは竜がにらんでいます。しかし後手にはこの間
歩の突き捨てでもらった歩が大量にあり、後手玉への攻めが見込まれます。

先手岩根忍の7筋からの歩の攻撃に相手をしないで後手山根ことみは金を逃がし
ますが、ならばと先手からの銀香車交換で香を打ち込み無理矢理攻めをつなぎます。
後手もなけなしの銀を貼って受けますが駒交換に。歩が豊富な先手は継続の歩を
貼ります。

手番が回った後手は2筋から再び歩を貼っての攻め。横からの飛車のにらみが
恐ろしい先手はじっと逃げます。追い詰めながらも駒が足りない後手はここで
攻め駒をはがす手に。角交換から追い詰めようとする先手ですが、銀を渡せば
先手玉が詰んでしまうため、追い切れないと見て一旦受けに回ります。

ここで後手は飛車銀交換で待望の銀を手に入れます。大駒3枚を手持ちにした
先手と金銀3枚が手持ちで上下から玉を追い詰めている後手のどちらが早く
相手玉を寄せきるか、手番の勝負になりました。

結果手番を渡さなかった先手岩根忍が間違えずに粘る後手玉を寄せきりました。


長谷川優貴VS鈴木環那の対局は89手で後手の鈴木環那が勝ち、本戦入りしました。

先手長谷川優貴先手番ゴキゲン中飛車美濃に対し、後手鈴木環那はイビ穴に出ます。
先手は4筋からの攻めを考えて飛車を4筋に回しました。その間に後手は金銀
4枚を集めました。両者とも囲いは十分。ここで先手から4筋の歩を突いて戦端が
開かれました。

両者角道が通ったところで後手から角交換。銀捨てから飛車金両当たりに角を
打ち込みます。後手は飛車を見捨てて金に紐を付けながら桂取りに角を打ちますが、
飛車取りは後回しにして先手は桂馬が逃げます。後手は桂取りに歩を延ばします。
これを取られれば先手玉のこびんに角があるので、一気に寄せられそうなので、
先手は角に動いてもらうように角頭に歩を打ちます。
やむを得ずに角は9九の香車を取りに移動。先手はここで飛車を取ります。

後手は先手の飛車をおびき出して香車打ちの田楽刺し。素直に交換した先手は
取りに上がった金に逆襲の香車打ち。歩切れの後手は桂馬で合い。これを取って
再度の香打ち。これを取ったばかりの香車で守ろうとする先手です。
ここで攻め合いは一旦中段。お互いに相手陣に飛車を打ち込んで横からの攻めを
にらみます。

先手長谷川優貴が桂馬打ちで後手陣の守りを破り始めます。後手鈴木環那は
ようやく後手玉を穴熊に潜らせますが、守り駒は金銀2枚のみ。正面と横からの
攻めが脅威となります。対して先手玉は金銀4枚の守り。しかしと金を作り、
馬と飛車がじわじわと寄せてきます。

後手は先手玉の守り駒正面からの攻めを見せますが、先手は金取りを手抜いての
桂馬打ちから一気に穴熊玉攻略を目指します。しかしここで読み抜けがあったのか、
固そうに見える先手玉の守りは一気に崩壊する筋があり、あっけなく投了に
追い込まれてしまいました。


山口恵梨子VS伊奈川愛菓の対局は119手で先手の山口恵梨子が勝ち、本戦入りしました。

先手山口恵梨子先手番ゴキゲン中飛車に対し、後手伊奈川愛菓は居飛車で超速銀に
迎えます。
先手が銀をとがめようと歩を延ばす間に後手はいち早く先手角頭の歩を突き、
上がった銀目当てに飛車が7筋に回ります。先手も後手銀の頭に歩を延ばして
銀交換か銀を下げさせて飛車道を止めようとの選択を迫ります。後手はまだ角道を
上げていないために角交換とはなりません。

後手は銀交換を選択。先手は続けて5筋の歩を突いて飛車の成り込みを目指します。
ここは後手の守りが不十分。壁角となって後手玉が危うくなります。早くも先手が
優位に立った模様です。
ならばと後手も角取りの銀打ちで無理矢理にでも飛車成りを決行させようとします。

先手は角を取りたければどうぞと歩成り。歩がなくなったので先手飛車の頭に歩を
打つ後手ですが、先手は横に動いて銀取りに。後手の対応が難しくなってきました。
やむを得ない後手は角取りに。先手は堂々と飛車が前進しました。

ここに来て後手はようやく角が動いて壁を解消しますが、時既に遅し。先手はと金を
だしにして後手玉を呼び出し、中央に回った後手飛車当てに銀打ち。これが玉をも
脅かします。後手は飛車を戻して、先手は順当に飛車成り。続けて端歩を突いて
挟撃に出ます。

ここで後手の反撃。歩を打って竜を下げさせ、竜取りの角打ち。上がった竜に
角成りで玉を呼び込み、飛車を支えに角の成り込みで王手。金馬交換で飛車が
成り込んで一瞬先手玉に詰めろを掛けますが、攻防に王手の角打ちで返して
竜を追い返し、端を攻めて後手玉の逃げ道を封鎖します。
先手が攻めあぐねているうちにだんだんと後手玉の守りは堅くなっていき、反対に
先手玉の守りは薄くなっていき、形勢は互角にと戻ってしまいました。

先手は豊富な持ち駒を生かして寄せきろうとしますが、無駄な動きが多くなり、
少ない駒で守り切ろうとする後手にうまく攻めがつながりません。後手が攻防に
打った角がよく利いていて、うっかりすると逆転も考えられます。

攻め駒を足すと守り駒を増やす千日手のような順が続いた後、先手は端からの
攻めに出ます。ここで奪った桂馬を使って再び攻撃に入ります。後手の守り駒の
竜を牽制した後、再び端攻撃。歩をすべて使って香車を釣り上げ、銀引きから
竜が回っての即詰みの手を見せます。後手は端を受けるしかなく、再び先手が
一方的に攻める展開に持ち込みました。

大駒を使えない後手伊奈川愛菓は竜を逃がそうとしますが、持ち駒のない先手
山口恵梨子は馬と竜の交換を迫ります。ここで竜を取られたくない後手は角銀
交換の方を選択。竜を生かしますが、すぐさま交換で得た角を貼って後手玉に
襲いかかります。飛車を渡せば先手玉もあやうくなるところ、悦妙の寄せが
見られ、一気に後手玉を寄せきりました。
結果的には序盤角道を開けずにした壁角が最後までたたった形となりました。


【第8期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:里見 香奈女流五冠

本戦シード:(前期ベスト4)
加藤桃子奨励会初段  香川 愛生女流三段
西山朋佳奨励会三段  室田 伊緒女流二段

本戦出場決定
・  ・上田 初美女流四段  ・村田 智穂女流二段
・鈴木 環那女流二段  ・山口恵梨子女流二段  ・岩根 忍 女流三段
・  ・藤井 奈々女流2級  ・竹俣 紅 女流初段
・  ・  ・

長谷川優貴 ●  ○ 鈴木 環那  89手
山口恵梨子 ○  ● 伊奈川愛菓  119手
岩根 忍  ○  ● 山根ことみ  117手

鈴木 環那女流二段---+
           +-鈴木 環那女流二段
長谷川優貴女流二段---+

伊奈川愛菓女流初段---+
           +-山口恵梨子女流二段
山口恵梨子女流二段---+

岩根 忍 女流三段---+
           +-岩根 忍 女流三段
山根ことみ女流初段---+


÷  丹善人  ÷


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