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| タイトル | ： マイナビ本戦１回戦、上田初美VS甲斐智美 |
| 投稿日 | ： 2021/09/08(Wed) 17:40 |
| 投稿者 | ： 丹善人 |
マイナビ女子オープン本戦１回戦、上田初美VS甲斐智美の対局は、１４５手で先手の 上田初美が勝ち、２回戦に駒を進めました。 先手上田初美居飛車に、後手甲斐智美３間飛車。両者同じ方向に玉を移動させますが、 ９筋の歩を突き合いましたので、穴熊はなくなりました。先手は矢倉、後手は美濃に 構えます。両者とも歩を４段目に上げ、銀冠に移行しました。ここで、先手はやはり 穴熊に入り、得意のイビ穴に決めました。ハッチが閉まる前に後手がつっかけましたが、 １歩を手にしただけで、先手穴熊が完成しました。 先手は２筋を揺さぶり、後手が６筋・８筋とつっかけると、先手は飛車を６筋に転換。 後手は空いた４筋の歩を突っかけて、と金作りに歩を打ち込みます。 後手は８筋の玉目当てに歩を延ばします。後手は先手の飛車が動けないのを見越して と金作りに成功します。 さらに後手は、と金の押し売りで、先手飛車を攻めやすい位置におびき出し、銀が上がって 攻撃開始。先手はすぐに飛車を戻して受けます。後手は続けて飛車狙いに金を打ちますが、 先手はこれを歩で支え、飛車金交換は後々先手有利に働くように持ちかけます。 後手はあえて飛車金交換。先手は角を前進させます。 後手はただちに飛車の打ち込み。先手はこれを無視して、後手玉頭から攻めかかります。 先手は後手玉を裸にしてから、攻防に利かす銀打ち。後手は駒を足して守りを固めようと します。さらに角交換要求。後手はこれを拒否。ならばと強引に迫る先手。逃げる後手に 先手は角成りから近づけて金貼りで角を追い詰めます。 金交換が飛車角両取りとなった先手上田初美。これで駒の補充とともに、裸玉と なっている後手玉にプレッシャーをかけられます。後手甲斐智美は飛車を逃がそうと しますが、先手はそれも許さず、再度の金貼りで馬との交換ではなく、馬を生かしながらの 大駒取りを狙います。 ついに角を諦めざるを得なかった後手。しかし先手は角を質駒として飛車取りを続けます。 さすがにタダ取りは許せなく受けますが、余裕のある先手はまずタダになっている角を取り、 後で飛車との交換をしようと狙いますが、一手空いた隙に、後手は穴熊攻略に９筋から 攻めかかります。 先手は奪った角で王手竜取りの角打ち。これは勝負がついたかもしれません。後手としては ９筋から攻めるしか手がありませんが、穴熊の守りは鉄壁。おまけに馬を引きつけて守りは 十分。矢尽き刀折れ、ついに後手の投了となりました。 【第１５期マイナビ女子オープン本戦】女王：西山 朋佳 上田 初美 ○ ● 甲斐 智美 １４５手 塚田恵梨花女流初段---------+ +-中澤 -+ 中澤 沙耶女流初段---------+ | +- -+ 大島 綾華女流１級---------+ | | +-渡部 -+ | 渡部 愛 女流三段---------+ | +- -+ 里見 香奈女流四冠---------+ | | +- -+ | | 里見 咲紀女流初段---------+ | | | +- -+ | 上田 初美女流四段---------+ | | +-上田 -+ | 甲斐 智美女流五段---------+ | +- 千葉 涼子女流四段---------+ | +-千葉 -+ | 脇田菜々子女流初段---------+ | | +- -+ | 山根ことみ女流二段---------+ | | | +-山根 -+ | | 竹部さゆり女流四段---------+ | | +- -+ 香川 愛生女流四段---------+ | +-香川 -+ | 貞升 南 女流二段---------+ | | +- -+ 中井 広恵女流六段---------+ | +- -+ 伊藤 沙恵女流三段---------+ ÷ 丹善人 ÷