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タイトル倉敷藤花戦三番勝負第2局
記事No1346
投稿日: 2020/11/21(Sat) 15:05
投稿者丹善人
里見香奈倉敷藤花が先勝し、防衛に王手をかけた倉敷藤花戦三番勝負第2局は、92手で
後手の里見香奈が勝ち、2連勝で防衛を果たすとともに、倉敷藤花戦最多記録を樹立しました。

先手の最年長挑戦者中井広恵、居飛車の出だしに、後手里見香奈は伝家の宝刀ゴキゲン中飛車。
先手は超速銀で迎えると、後手も銀を上げて対抗します。先手矢倉、後手は美濃に囲う途中、
先手の角道が銀で止まった瞬間に、後手は中央の歩の交換。先手が2枚銀を繰り出して後手
飛車を追い返し、位を取って、先手も飛車を中央に回します。

先手は右桂を上げて後手角を下げさせ、角を引いて右に上げて中央を狙う形にします。
後手も右桂馬を上げて玉頭勝負に出ます。左桂を上げて桂馬交換から桂馬を追加して貼り、
攻めを強化します。対する先手は角をぶつけての交換。手番の後手は2枚桂の攻撃。一気に
先手玉に迫ります。

先手はその間端攻撃に。しかしこれは後手も攻撃のチャンス。先手が歩を伸ばしたのに対し、
後手は直接腑を打ち込みます。上がっている桂馬を支えに、釣り上げた香車の裏に角の
打ち込み。これは桂馬の利きが有効で相手できません。ならば、先手は歩の成り込みから
香車交換で玉を釣り上げ、桂銀交換で脅威を減らしますが、後手は角成りから一気の寄せへと
向かいます。

先手中井広恵は玉の逃げ道を広げながらの飛車上がりで、同時に攻めの桂馬を奪おうと
しますが、後手里見香奈はこれを許さない。先手は攻防に利く桂馬貼りでしのぎますが、
後手は取られそうな桂馬を先に金と交換。先手玉を追い詰めます。先手玉は逃げるしか
手がありません。しかし後手は挟撃態勢を完成させます。

こうなると責めるしか手がない先手は、ほとんど形作りに。しかしhとんど意味もなく、
この後数手で投了に追い込まれました。


【第28期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負】倉敷藤花:里見 香奈

中井 広恵 ●  ○ 里見 香奈

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|    |  氏  名   | 第1局 | 第2局 | 第3局 |
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|倉敷藤花|里見 香奈女流五冠| 先○  |  ○  |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+
| 挑戦者 |中井 広恵女流六段|  ●  | 先●  |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+
|    |         |115手| 92手|   手|
+--------+------------------+--------+--------+--------+

2連勝で里見香奈の防衛!

第1局 11月 5日(木)「関西将棋会館」
第2局 11月21日(土)岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」
第3局 11月22日(日)岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」


÷  丹善人  ÷