将棋チェスネット順位戦のルール

                          第1版 1990年 6月 8日
                          第20版 2006年 7月 8日

順位戦幹事 柿木

1.棋戦名
 第N期*級順位戦。
 最上位のクラスをS級とし、以下、A級・B級・C級・・・とする。

2.1クラスの人数
 1クラスの人数は8人以上とする。7名以下になった場合、上または下のクラスの人数が少ないほうと合併する。上と下のクラスの人数が同数の場合は、上のクラスと合併する。

3.クラスの数
 S、A〜の任意の数とする(2項参照)。

4.昇降級
 後述の方法で順位を決め、上位が昇級、下位が降級する。
 ただし、指し分け以上の成績の場合は、降級しないものとする。

5.昇降級の人数
 昇級、降級、いずれもクラス人数の1/3(小数点以下は四捨五入)とする(A級からの昇級を除く)。
 ただし、A級以下のクラスの人数の最大と最小が2倍以上の場合、各クラスの人数の均衡化を図るため、幹事の判断で、1/3(小数点以下は切り捨て)、または、1/3(小数点以下は切り上げ)とする場合がある。

6.S級
 最上位のS級は、名人決定のために総当たりを行う特別のクラスとする。
・定員は、8名の固定とする。
・S級からの降級は、1/3の3名。
・A級からの昇級は、S級が定員の8名となる人数とする(通常3名)。
・S級での休場は、Aへ降級することとする。
・S級残留者・S級昇級者に休場があった場合、A級の準ずる順位のものをS級に 昇級することとし、S級の人数を常に8名とする。

7.初参加者について
 初参加者は、棋力を自己申告し、以下のように、棋力にふさわしいリーグの下位に追加する。

・S級 (初参加は、参加できない)
・A級 2000点以上(三段以上)
・B級 1750〜1999(二段) 250
・C級 1500〜1749(1級〜初段)250
・D級 1250〜1499(2級以下) 250

  これは、30期〜33期の場合であり、その後のクラスの変更によって、初参加や復帰のクラスは変わる。


8.休場・棄権の扱い
 休場は認める。
 休場が1期の場合、休場明けの順位は、初参加者より上位、継続参加昇級者より下位とする。1期休場明けが複数人いた場合、休場前の順位によって、新順位を決める。
 休場が2期以上の場合、降級しないこととし、休場明けの順位を初参加者より下位とする。休場明けが複数人いた場合、前回参加が新しい順、同期の場合はその順位によって、新順位を決める。
 対戦開始後の棄権は、不戦敗とし、成績が悪ければ降級となる。ただし、対戦開始後1ヶ月以内で、1局も勝敗が決まっていない場合は、休場とすることができる。
相手が途中休場した場合は、不戦勝とする。途中休場した人は、全対局不戦敗の扱いとなり、降級人数に含まれるが、降級としないこととする(実質、降級者が一人減る)。
 10日以上連絡が無く、そのまま対局終了期限を迎えた場合、持ち日数が切れていなくても、音信不通になったほうを切れ負け、相手を勝ちとする。

各クラスの順位
・降級
・残留
・昇級
・1期休場の復帰
・初参加
・2期以上休場の復帰

9.持ち時間
 日数による持ち時間を定める。これが切れたら、負けとする。
 対戦相手の送信日の翌々日までに返信したものは、消費0日(消費なし)とする。
以降、遅れた日数を積算する。このやり方で、当初の持ち日数を20日とし、0日になったら負けとする。日付の区切りは、午前0時とする。メール対戦の場合は、受信と送信の記録を保存すること。
 日数の消費をカウントしない場合は、相手の日数切れを宣言できないものとする。

10.一時的な中断
 対局不能な状態であっても、一時的な中断は認められず、持ち日数を消費する。

11.レーティング
 対局の結果は、レーティング計算の対象とする。ただし、引き分け・不戦勝・不戦敗・期限切れ(双方負け)は除く。

12.期間
 順位戦の1期の期間は6か月とする。ただし、最初の10日は、準備期間とし、対局は、1か月目の10日から6か月目の月末までとする。それまでに終わらない対局は、双方の負けとする。双方の合意があれば、メール戦の続きをRTやオフで行い、決着をつけてもよい。
 対局開始は、1月と7月とする。

13.タイトル
 S級の優勝者に名人の称号を与える。通算5期名人を獲得すると、永世名人の称号を与える。

14.対局方法
・平手
・リーグ内の人数が8人以下の場合は、総当たり戦とする。9人以上は、乱数によって、対局相手を決め、8局の対局を行う。
・全局を同時に進行する。先後の入れ変えは、なし(対局数が多くなるので)。
・対戦方法はメールを基本とするが、対戦者双方の希望で、会議室または掲示板を使ってもいい。
・インターネット経由のメールを無条件で使用してよい。
 この場合、消費日数の計算は、双方の送信日時を使用する。
 双方の合意があれば、旧ニフティ内のメールを使ってもよい。この場合、消費日数の計算は従来通りとする(双方の送信日時を使用する)。
・先後は、運営側で、各対局者の先後がほぼ等しくなるように決める。

15.対局のルール
・将棋連盟の規則に従う。
・千日手、持将棋は指し直さずに、0.5勝とする。
・指し直しについては、後述のものに従う。
・入玉:大駒を5点、小駒を1点とし、24点に満たないとき負け(玉は数えない)。
・他人の助言は、禁止。
・定跡書は、見ていいものとする。

16.先読み
 相手の次の手を予測し、その手に対する指し手も書く先読みはしてもよいが、それを有効とするかどうかは、相手の自由とする。
 先読みを行った場合、消費日数の計算方法は、通常通りとする(先読み後の手、または、変化した手を翌々日までに返信すれば、消費なし)。
 対局期限が迫っていて、詰みを読み切り、詰みの先読みを行った場合、その先読みは無視できない。その返信が期限内になくても、詰みの先読みが正しければ、それを送信した時点で勝ちとする(必要なら幹事が判断する)。このとき、受けの全ての変化を書かなければならない。

17.指し直しの消費日数
 指し直しを行った際の消費日数の計算方法は、次のようにする。

先手   後手
送信→      +
     受信   |後手の消費日数
         |
   ← 誤送信  +
受信       |先手の消費日数
         |
間違いの指摘→  +
     受信   |後手の消費日数
         |
   ← 訂正送信 +
受信 

18.順位の決定方法
・千日手・持将棋を0.5勝とし、勝ち数が多いものを上位とする。
・勝ち数が等しい場合は、開始時の順位の順とする。
・ただし、同順位(初参加者等)の間で、勝ち数の同じ人がいる場合、以下の規定に従う。
 1)勝数の多い者   千日手、持将棋は0.5勝
 2)ソルコフ方式    すべての対戦相手の勝数の合計の多い方(総当たりなら不要)
 3)SB方式      負かした相手の勝星の合計の多い方
 4)ミディアム方式  負かした相手の勝星が最高と最低の2人を除いた相手の勝星の合計の多い方
 5)DH方式      同率者が対戦している場合は勝者の方
 6)対戦表の上の者  参加表明順

19.報告
・途中経過を確認していくために、1か月毎(月末)に対局の進行状況を会議室、または、クラス幹事に報告する。
・勝負がついたときは、勝者が直接(または、クラス幹事を介して)、できるだけ早く (1週間以内を目標に)掲示板に報告する。敗者が報告してもよい。結果の報告をもっ て、対局終了とする。棋譜も報告することが望ましい。
・順位戦期限(6ヶ月目の月末)までに報告がなかった場合は、期限切れ(双方の負け)として処理する。

20.クラス幹事
 各クラスで、参加者の中から、クラス幹事を決める。クラス幹事は、月に1回程度、リーグ戦の進行状況を会議室に報告する。

21.改正
 本規約は会議室で意見を交換し、順位戦幹事の責任で柔軟に改正していく。

22.その他
 本規約で決められていない事については、状況に応じて、順位戦幹事が判断する。


■ルール改訂の履歴

第9版の変更点
・途中休場の扱いを明確にした。
・3期以上連続して休場した際、連続で降級しないことを明記した。

第10版の変更点
・連続休場で降級しないように変更した。
・マシントラブル等の扱いを追加した。

第11版(第12期)の変更点
・S級を新設
・対局数を6局から8局に変更(試験的に実施)
・報告期限の明記
・RT決戦で期限が過ぎた場合の扱いを明記

第12版(第13期)の変更点  1996.7.20
・対局数は8局のまま。
・初参加者のクラスは、予め決めた固定の方法に変更。
・報告期限を対局期限と明記。
・対局開始時期の明記。
・先読みの扱いを記載。
・指し直しの消費日数を記載。
(特設専用会議室での議論・投票の結果による)

第13版(第15期)の変更点  1997.7.3
・「持ち日数13日で、中断を認める」から「持ち日数30日で、中断を認めない」に変更(特設専用会議室での議論・投票の結果による)。
・2期以上の休場明けの順位も休場時の順位を考慮する。

第14版(第16期)の変更点  1998.1.4
・F級とG級の間にクラスを新設し、H級までに。
 第14期以前に参加していて、第15期に休場した人
 ・F級で休場した人は、F級に復帰する。
 ・G級で休場した人は、H級に復帰する。

第15版(第18期)の変更点  1999.1.22
1.期末の音信不通
 10日以上連絡が無く、そのまま対局終了期限を迎えた場合、持ち日数が切れていなくても、音信不通になったほうを切れ負け、相手を勝ちとする。
2.詰みで期限切れ
 対局期限が迫っていて、詰みを読み切り、詰みの先読みを行った場合、その先読みは無視できない。その返信が期限内になくても、詰みの先読みが正しければ、それを送信した時点で勝ちとする。

第16版(第21期)の変更点  2000.7.4
・持ち日数を30日から20日に変更(アンケートによる)

第17版(第23期)の変更点  2001.7.9
・A級以下のクラスの人数の最大と最小が2倍以上の場合、各クラスの人数の均衡 化を図るため、幹事の判断で、1/3(小数点以下は切り捨て)、または、1/3 (小数点以下は切り上げ)とする場合があるようにした(アンケートによる)。
・インターネットのメールアドレスについて補足(アンケートによる)。
・詰みの先読みは、受けの全ての変化を書かなければならないことを補足。

第18版(第26期)の変更点  2003.2.7(アンケートによる)
・E級〜H級をE級〜G級に再編成した(H級の廃止)。
・1クラスの人数を8人以上とする。7名以下になった場合、上または下のクラスの人数が少ないほうと合併する。上と下のクラスの人数が同数の場合は、上のクラスと合併する。

第19版(第27期)の変更点  2003.6.15(Webフォーラムへの移行による)
・インターネット経由のメールを無条件で認めるようにした。

第20版(第33期)の変更点 2006.07.08
・19.報告:できるだけ早い報告を推奨するようにした(アンケートによる)。